日本における炭酸飲料のナンバーワンは間違いなくコーラです。しかし、日本にはそのコーラの牙城を突き崩すべく開発された炭酸飲料があります。それがガラナドリンクです。主に北海道を中心に広まったガラナは、全国進出を果たし再度コーラに迫ろうとしています。そんなガラナの魅力に迫ります!
ガラナドリンクの原料であるガラナは、ブラジル原産の果実です。学術的にはムクロジ科に属し、ライチや竜眼の仲間に当たります。ガラナにはカフェインやタンニンが含まれていて眠気覚まし効果などが期待できるだけでなく、記憶力や集中力を高め身体をリラックスさせる成分「キサンチンアルカロイド」が含まれています。最近ではガラナは新しいサプリメントとしても注目を浴びている食品なのです。
ガラナドリンクは果物であるガラナを原料としていますが、ライバルのコーラにはチョコレートの原料となるカカオの仲間であるコーラ・ナッツが使われています。コーラ・ナッツもガラナも同じくカフェインを含んでいますが、コーラは元々シロップを入れて飲みやすくした薬をソーダで割った物といわれています。その為、コーラの方がガラナドリンクよりも甘くなっています。ガラナドリンクは「健康にいい」という目標を立てていたので砂糖は控えめでガラナ本来の風味が強く出ています。このコーラとガラナドリンクにおける好みの違いはこういった要素に左右されているようです。
もともと、ガラナは南米原産の果物で地元の人の活力を養うための強壮剤として用いられていました。分類的には仲間のライチなどを思い浮かべてもらえばわかるように、ガラナは種が大きめの果実です。ガラナの有効成分はこの種に含まれているのです。この種から抽出したのがガラナドリンクに含まれているガラナエキスなのです。
ガラナが日本にやってきたのは、1950年代のことで、コカ・コーラが日本にやってくるのと前後した時期になります。この頃、北海道の清涼飲料水メーカーの小原が「コーラの販売体制が整わないうちにコーラに対抗できる商品を開発しよう」と、世界中から情報を集めてコーラに対抗できるドリンクを探し、ブラジルのガラナを見つけました。ブラジル大使館による協力を受けて、小原が開発したのが「コアップガラナ」なのです。 ガラナドリンク、北海道に根付く北海道でガラナドリンクを最初に販売した小原は、瞬く間に北海道の清涼飲料水メーカーのトップに立ちます。道内の飲料水メーカーもガラナドリンク製品を次々と発売しガラナは「カツゲン」に並ぶ北海道独自の清涼飲料水として定着していったのでした。
マーケティング業界では「北海道でヒットした商品は全国でもヒットする」という言葉があります。これは、北海道は「全国の縮図」といわれるほどに日本全国から人が集まっていることに端を発しています。『全国から人が集まってくる北海道でヒットするものは、全国から人が集まる東京でもヒットする』ということなのです。つまり、北海道でヒットしているガラナは充分全国区でも通用する清涼飲料水であるということなのです。本州のメーカーでガラナに目をつけたのがキリンビバレッジでした。キリンの炭酸飲料ブランドである「メッツ」シリーズの一つとして「メッツガラナ」を北海道限定で発売し、本州にもガラナブームが到来したのは1990年代に入ってからでした。
ガラナはよく、「ドクターペッパーに味が似ている」と言われます。しかし、ドクターペッパーは「いかにもという人工的な味」であるのに対しガラナは「ライチや竜眼の後味に似ている」風味を持っています。
コアップガラナは北海道渡島地方の七飯町の工場で生産されているものが北海道に出回っていますが、本州などでは他の会社が「コアップガラナ」を生産しています。その為、同じ「コアップガラナ」でも微妙な味の違いがあるようです。「コアップガラナ」を生産しているのは、「ホッピー」で有名なホッピービバレッジ、日東飲料、川崎飲料などがあります。地方ごとの生産会社によって、当地の味の好みに合わせられているようです。
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